2012年11月20日火曜日

2012.11.17ブラッシュin帯広の報告です!

 平成24年11月17日(土)「第49回教師力BRUSHUPセミナーin帯広」は盛会のうち終了しました。19名(1名体調不良のため欠席)の方の参加をいただきました。
当日の会場は、幅広い年齢層の参加者の皆さん(十勝管外からも数名)と終始和やかな雰囲気でセミナーが進められ、事務局と致しましても楽しく嬉しい一日でありました。
 以下、ご協力いただいたアンケートも参考にしながら、簡単ですが一日の内容を振り返ってみたいと思います。

①つながりを意識した学級づくり(講座・演習)
○「子どもと子どものつながり」 大野睦仁 
 朝一発目ということで、若干硬い雰囲気の中、最初の講座がスタートしました。プロジェクターを通して大野先生の「子どもと子どものつながり」を意識した考えや実践を学んだり、多彩なアクティビティを体験しました。写真(左)は、細い板に横一列になって〇〇順に並ぶといった活動になります。活動を通して、参加者の方々の楽しそうな表情はもちろん、実際に触れ合うことでグッと心的距離が縮まり、終日までつながる温かい雰囲気が醸成されていく様子がとても印象的でした。


 〈参加者の感想〉
・まず子どものことをよく見る。実態に合った方法を取るために色々な情報を知ることが大切だと
 わかった。
・色々な場面でつながりを意識しながら日常実践を積み重ねる大切さを実感した。月曜日からさっ
 そくやっていこうと思う。

○「子どもと先生のつながり」 石川晋 
 石川先生の講座は、(簡単な流れの説明のあと)絵本の読み聞かせからスタートしました。「あかいじどうしゃ よんまるさん」(堀川真:作)と「いっしょだよ」(小寺卓矢:文、写真)のどちらか一冊をということで、参加者の方々の希望の結果、後者を読み聞かせしてくれました。最後の振り返り時に、前者に関するエピソードを少しお話してくれたのですが、みなさん「あっちも聞きたかったなぁ・・・」と思ったことでしょう笑。
 その後、講師である山口先生の誕生日をテーマにした学級通信などを通して、「子どもと先生のつながり」に関わることをお話してくれました。石川先生の語りに、終始引き込まれたと感じた方も多いことでしょう。



 〈参加者の感想〉
・「縦糸と横糸を約束と信頼でつくりあげていく」約束は、言葉ではなく行動で示すところがとっても
 いいなと感じた。
・話し方が上手で引き込まれる講座でした。絵本の読み聞かせ、私も学級担任を持った際には、
 学級全体に読み聞かせをしたい。紹介していただいた本を読んでみたいと思う。

○「先生と保護者のつながり」 南山潤司 
  お手製パワーポイントを駆使した南山先生の講座は、長年培ってきた経験も相まってか、一つ一つがとても胸に響くものばかりでした。写真は、「家庭訪問で大切なことを3つ」というお題に対して、それぞれのグループが挙げた答えです。「父母から言われること」(国際比較)の資料を用いて問題が出されたり、キラキラネーム(DQNネーム)などの視点からも子どもと親の変化などをお話してくれました。また、下記の感想にもあるように、途中大野先生による学級懇談会を体験することもでき、大変新鮮な内容でした。
 「先生と保護者のつながり」を考える時、「子どもを介して」といった部分が一番印象的であり、ここに関してはこれからも変わらないでいてほしいと言った願いも込められているように感じました。


 〈参加者の感想〉
・南山先生と大野先生のセッション、よくわかりました。そして、楽しかったです。大きなヒントをもら
 いました。
・まだ担任を持ったことがなく、懇談会のイメージがつかなかったのですが、緊張をほぐしたり、保
 護者同士のコミュニケーションの場でもあるのだなと思いました。

〇昼食
 参加者・講師の方々で顔を突き合わせて昼食をとったのですが、笑顔の絶えない素敵な時間となりました。講座とは関係ありませんが、こういう時間も会をより良いものに創り上げていく上で、ものすごく大事なんだなぁと感じた一時でした。

②対話を生かした授業づくり(模擬授業30分・解説10分)
○対話を生かした理科授業づくり 山口淳一 
 午後の一発目は、山口先生による理科の模擬授業、題材は3年生の「虫を調べよう」でした。「カブトムシの胸はどこにあるのでしょう?」という問いには、参加者の方々も子どもと同じように真剣に悩んでいる姿が印象的でした。 解答後にカブトムシの裏側の資料も見せてもらい、そういえば裏側なんて意識して見たことがなかったなぁと「へぇ~」のオンパレードな提案でした。
 対話を用いて、「わかったつもり」から「わかった!」へ変容していく過程は、理科の授業にとどまるものではないと、心の中で自分の実践を振り返った方も多かったのではと感じます。
  

 〈参加者の感想〉
・対話を生かすには、対話したくなる課題・・・というのは教材研究の中でもかなり知恵を絞ってい
 たいところだと思いました。伝え合う=場づくりだけではだめだと日々感じています。
・「わかったつもり」がどうしてもつきまとう問題だと思います。子ども自身では気づくことのできない
 部分をどう把握し、どう解消していくかを考えるヒントになったと思います。

○対話を生かした国語授業づくり 木下尊徳 
 木下先生の講座は、「群読でクラスの対話を活性化する」というテーマで行われました。後半は隣の人とペアになり、いくつかある群読資料の中から好きなものを選び、自由な読み方で発表会を行いました。笑いあり、感嘆の声ありと、それぞれがオリジナリティ溢れるもので、素晴らしい発表会となりました。
 講座終了後、ある参加者の方が「次の参観日でやってみようと思うんですけど、いきなりやって大丈夫なものでしょうか・・・」と木下先生に質問をしている姿が、この講座の充実感みたいなものを物語っていると感じました。


 〈参加者の感想〉
・初めての体験でした。クラス全員で同じ教材を読むことは知っていても、子どもに教材を選ばせ、
 読み方を考えさせ、しかもアレンジOKとは、今日一番の学び。
・色々な読み方を考えることは楽しく、声を出すことにも抵抗なく授業に参加できると実感した。今
 の子どもたちは発表することに抵抗があると思うので、このような方法でたくさん練習させていき
 たい。

○今日の学びを振り返る
ファシリテーター 石川晋
指定討論者 山口淳一・南山潤司・大野睦仁・木下尊徳
 最後の振り返りは、写真にあるように、ファシリテーターの石川先生と講師の方々5名(石川先生の時は大野先生が代わりの役を務めました)が順に5分程度、今日の講座に関することを対談することからスタートしました。お話をされている方々も、それを聞いている参加者の方々も、5分は予想以上に短い!と思ったことでしょう笑。
 その後、参加者の方々を3グループに分け、約8分おきに講師の方々が次のグループへ移動していくシステムで、今回の講座に関すること以外も含めて聞きたかったことなどを質問させてもらいました。誰かが一旦口火を切ると、話が盛り上がったりして、これまた短い!と感じた方もいらっしゃたでしょう笑。1グループ5~6人(講師含む)といったちょうど良い人数ということもあり、すごくリラックスした雰囲気の中でそれぞれお話ができたのではないかと思います。

 

〈参加者の感想〉
・講師が身近なのもなかなかいいものですね。講座の裏事情も聞けてよかったです。
・5分対談がとても良かった。インタビュー力が必要と感じた。校内研修でも活用できそう。
・振り返るというよりも深化する1時間だったと思う。日常のことについて具体例を交えて質問・交流
 できるいい機会だった。

★今回のセミナーに参加した理由(アンケートより)
今後の学級経営に活かすため…6名
今後の授業実践に活かすため…7名
その他 ・校内研修に活かすため
    ・学級経営や授業実践へのビジョンを明確にするため
    ・自分の内的なテーマにしていることに関わっていたから
    ・小中学校の実践を知るため

〈最後に・・・〉
 参加者の皆さん、講師の皆さん、17日は大変お疲れ様でした。
講座の最中、頻繁に写真を撮らせていただいたりと、終始チョロチョロしていた私ですが笑、講座を受けている皆さんの様子を拝見しながら、熱意あふれる素晴らしい参加者の方々に恵まれた会だなぁと感じていました。ブラッシュ帯広集会が盛会のうちに終了できたのも、ひとえに皆さんのおかげです。本当にありがとうございました。

引き続き、教師力Brush up セミナーをよろしくお願い致します。
(文責:重堂真也)

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