これまでは,学校全体で1つの仮説を検証するスタイルで研修を行ってきました。
それぞれの教室で実践する上での縛りが多いのですが,全学級にそれがフィットするかというとそうでもない。結果,徒労感ばかりが募る……。もしくは,「みんなに見られるときだけ」理論どおりの授業をつくり,それ以外の日常実践は全くそれとは違う授業……。そんな悪循環が見られていました。
それなら,もっと自由度が高く,日常の授業改善に生かせるスタイルの研修を目指そうということで,チーム型研修がスタートしました。
私は「チーム国語」に所属しています。
チーム全体で共有している目標は,次の通りです。
① 日常授業の中で,全児童が言葉を使って表現する授業づくりをしよう。
② 日常授業の中で,全児童が「聞くこと」の大切さを意識する授業づくりをしよう。
チームの中で「仮説」は作りません。そこに時間をかけるのではなく,それぞれのクラスの実態を考えて,①や②に近づけるためにはどんなことをしたらいいかを考えることにしています。チームの中では,「何か面白そうな先行実践を見つけてきて真似することから始めてみよう」「その実践を最低1ヶ月は続けてみよう」を合言葉にしています。先行実践を追試して,その成果はどうだったかを確かめる作業を月1~2回の研修の時間に加えて,自主的な集まりの中で行ってきました。
これまで半年間研修を続けてきた中で,このような姿が見られるようになってきました。
これまで指導書通りの流れでしか授業をしたことがない先生が,子どもが意欲をもてそうな活動を設定しようと先行実践を調べたり,自分で開発したりするなど,工夫するようになった
教務主任の先生が,国語科の指導のポイントを模擬授業や資料を使って発信してくれた
チーム内でまわしている「実践交流ノート」(交換日記みたいなものです)に,今悩んでいることや,試してみたことについて書いてくれる先生が増えた
子どもの書いたものをもってきて検討したり,授業ビデオを撮ってきて検討したりするなど,子どもの実際の姿を見て話そうという姿勢が増えてきた
チーム内の先生同士の情報交流が活発になってきた
「先生たちが,主体的に研修に取り組むようになってきた」という点では,一定の成果はあったのではないかなと思います。(もちろん課題も多くありますが。)
子どもたちに「主体的で対話的で深い学び」を求める私達。
その私達がどのように学んでいくか。
これは,非常に大切なことだと思います。
もっとみんながアクティブに学びに向かっていけるように,今後もいろいろと作戦を練っていきたいと思っています。
(小林 雅哉)
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