先日、前任校の研究発表大会に行ってきました。
文部科学省の研究開発を町ぐるみで15年続けている地域です。幼小中校の連携、独自教科の開発など、その取り組みは非常に先進的で刺激的なものです。
ただ、勤務しているときは、その壮大な取り組みがイメージしきれず、どこか前向きになり切れない自分がいました。
現任校に来て2年。今になって、どれだけ恵まれた環境にいたのか痛感する毎日です。もちろん、地域も学校も子どもも職員も違うことを考えれば単純に比較できるわけではありません。それでも、「もっとできることがあったのでは…」「あれだけの環境を作るのはどれだけの人が動いていたのか…」と今更ながら思っています。
また、それぞれの地域・学校には、それまでかかわってきた方々が作り上げてきた「文化」があります。異動してすぐの頃は、様々な違いに戸惑うことが多く、その時には前任校の「文化」が美化されることさえありました。
離れて気づく。離れなくては気づけない。確かにそういうことも少なくありません。しかし、「そこ」に自分がいること自体に価値を見出すことができれば、きっとその環境を最大限に生かすことができるのではないでしょうか。
離れた立場だからこそ感じられること。伝えられること。
異動してきたばかりだからこそ、疑問にもつこと。
長年かかわってきたからこそ、語れること。
振り返り気が付く大切さもありますが、今の自分にできることは何なのかを考えることも同じように大切。そう考えると少し前向きな気持ちになれた気がします。
(西村 弦)
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