2014年7月17日木曜日

急がば回れ

私は大、中、小の規模が異なる学校で勤務する機会を得ました。大規模→小規模→極小規模と経験し、現在は中規模校に勤務しています。
それぞれの規模の学校で一長一短があり、簡単にどれが一番良いかというのは決められません。お互いの一長一短をうまく組み合わせて何かできないかと考えたこともありました。(でも、そんなことがあったらとっくに先輩方が見つけてくださっているはずです)

小規模校で複式の指導をしていた時には、2つの学年を別々に指導するため、単純に教材研究や準備は2倍になります。かといって実際の効果は半分…なんてこともありました…。正直、なかなかうまくいかないもので慣れないものでした。さらに、複式で「わたり」と「ずらし」という直接指導と間接指導を組み込んで1時間の授業を作っていました。「間接指導」といって、片方の学年に教師がいて、もう片方の自分たちだけで進める教師がいない時の学習活動があります。その時に子どもだけでどのように学習を進めるかというのが、複式指導を経験して大きく考えさせられたことです。如何に時間を有効にするかといったところです。当時は、この子どもへの課題の与え方に関して、「単学年だったら、どれだけ授業の組み立てがスッキリするだろう」なんて考えたこともありました。

しかし、実際に単学年の指導になるとどうか…。大きい集団には大きい集団の特徴があり、「お客さんになる子を作らないぞ」と全員参加の授業を考えても、実際は最大公約数の授業…なんてことも。試行錯誤の日々。全員参加はさせたけど、全員が授業前と授業後で変わったか…考えさせられることは溜まる一方です。

極小規模校では、自分に先輩がいないという状況で、困った時には誰に聞いたらいいのだろう…と途方に暮れることもありましたが、今ではたくさん実践を積まれた先輩方がたくさんいます。TTに入ってくださるベテランの先生も子どもだけでなく、私にも色々とヒントをくれます。私は昨年度、転勤してきてその先生の学級を引き継ぎました。3年生で全員が聴写のできる子ども…正直驚きました。実践者に直接聞くとやはり毎日コツコツと積み重ねたことが実を結ぶとのこと。

どうやら、私は近道や特効薬なんていうのを探し、目先の楽することを考えていたようです。刹那的に物事を考えず、先を見通してじっくりいきたいものです。
(大西 陵公)

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