なんとかしようと様々な方法を試みるのだが,成果を感じることができず,無力感でいっぱいだった。
そんなとき,ある研修会で講師の先生がこんなことを話していた。
「なかなか成果がでないこともある。そんなときは,花が咲くのは今じゃないだけ。
今は,種を蒔いているときだと考えればいい。自分が担任のときに花が咲くこともあるし,他の人が担任になったときに花が咲くこともある。」
(メモを基にしているので,この通りではなかったかもしれないが。)
心にスーッとはいってきた。
成果を出すことばかりについつい心が向き,焦っていたのかもしれない。周りからの目も気になっていたのだ。だから,この子たちをなんとかしよう,自分の力で変えてやるんだ,という気負いがあったのだと思う。
そして,これだけやっているんだからという思いにとらわれ,子どもの側に立つことができなかった。謙虚な気持ちはどこかにいき,子どもと勝負し,勝とう勝とうという気もちばかりになっていたのだ。
自分が担任のときに花を咲かせたら,それは自分の喜びや自信になるかもしれない。仕事に対するモチベーションも高まるだろう。でも,花を咲かせることにと らわれると,自分も,そして子どもも苦しくなる。成果を出さなくてもいいというわけではないが,成果が出なくても,長ーい目で子ども見ていくことも大事な のではないか。そして,成果が出ないとき,
「今は,種を蒔いているんだ」
と考える心のゆとりも,大切なのではないかと思う。
(三浦 将大)
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