2016年10月16日日曜日

ほどよさの鍵

現在,育児休業をとってちょうど2ヶ月になりました。
子どもが1歳になるのをきっかけに,妻と交代する形で休業に入ったのです。

木下さんが1年間の育休をとられ,その後の復帰してから感じたことをこのブログ記事で書かれています。
私は,現在の状況から感じていることを書いてみます。

育児に徹すると,1日のサイクルがどんどん閉鎖的になってくることを痛感します。
私もこの2ヶ月の基本的な生活パターンから言うと,家族外の方と話をする機会は,隣近所の自分の母と同世代になる方々との挨拶を交えた話くらいです。
確かに,近所の保育所では,子育て支援センターが開設されています。しかし,なかなか生活のリズムの中にうまく組み入れることができず,まだ,行けずにいる状態です。最初のきっかけを作ることができれば,その後も組み入れられるのでしょうが,それがなかなかできないのです。

そんなところに,「育児をしっかりとしなきゃ!」とか「早期教育で子どもの力を伸ばさなきゃ!」とか,「こういう子どもをめざさないといけない!」というような意識をもつようになると,そこには,ギシギシとした子どもとの関係が生まれてくることが,容易に想像できます。
子育てに辛さを感じてしまう状況です。真剣に取り組もうとすればするほど,その辛さと正対するようになるわけです。

私の場合,現在のところ,全く辛さを感じずにいます。それどころか,初めての女の子(第1子と第2子が男の子で,この子が第3子)で毎日メロメロになっています。確かに,育休に入って,たかだか2ヶ月であるということは,大きな要因としてあると思います。ですが,先に書いた2点について,自分なりにクリアできる状況にあるということも大きいと考えています。

まず1つ目。閉鎖性について。
育休パパ仲間を身近で見つけることは,なかなか難しいです。


左の表で示されているように,昨年度の男性育休所得率は,2.65%ですから。それでは,ママ友…と言っても,まだ,支援センターにも行けていない状況ですから,それも無理なわけです。

ただ,私には,強力なサポートがいました。しかも,すぐ隣に。
それは,妻です。聞けば,何でも答えてくれます。不安も喜びも共有してくれます。

妻が第1子,第2子,そして,今の第3子と休んでいるときに,自分がどれだけ同じ役割となれるような振る舞いができたかと考えると,痛烈な反省の気持ちしかありません。きっと,これまでの私のような方々は,今もたくさんおられるのでしょう。たった1人のサポートの存在で,本当に助けになります。自分の身近にいてくれることが望ましいでしょうが,とにかくどんな関係でも「つながる相手がいる」ということは,助けに必ずなります。そんな人をしっかりと見つけることは,とても大切なことだと強く感じています。

2つ目。「よりよい子育て思考」について。
第1子のとき,何も分からない中でも,「よりよいことをしていこう」,「子どもにさせてあげよう」と息巻いていたことを思い出します。「よりよい子育て思考」をレベルで表すと,「MAX」でした。
第2子のとき,同じ気持ちで接しているつもりでも,どこか,「2度目」の意識があり,「余裕」と表現していいものなのか考えてしまいますが,そんな気持ちが生まれてきました。
第3子の今,「まぁ,大丈夫でしょう!」という気持ちがかなりの割合であり,「気楽」という気持ちになっている感じです。
育ちの見通しが立てられるようになると,気持ち的には気楽になってくるということでしょう。決して,子育てをおろそかにするという意味では全くありません。あくまで,気持ちです。その心構えが,向かい合うことをほどよくさせていくと感じています。


さて,長々と育休中に感じたことを書いてきましたが,このことは,教育の場でも共通しているなぁとも感じています。特に,小学校において。

小学校の学級担任で,さらに,学年1学級だったりすると,学年打ち合わせも無く,相談することも無いといったことがあります。そんな時,やはり,身近な校内で低学年ブロックのような区分けで考えて,相談できる体制が作れたら同じ効果があるでしょう。校内で難しければ,他でも構いません。どんな関係でも「つながる相手がいる」ということは,助けに必ずなります。

「子どもたちの学力をつけなければ!」「子どもたち同士が安心して話し合えるような関係をめざさなければ!」等々,学級担任であれば,必ずめざすことでしょう。そのとき,自分が辛くなるくらいに考えすぎていませんか?そこに,「気楽」さは,ありますか?その心構えが,子どもたちと向かい合うときの一挙手一投足,一言,表情……いろいろなところにほどよく作用してくるはずです。

育休を通じて,今,感じていること。

来年の4月の復帰時に,家でも職場でも,大事にできますように!!


                             (太田 充紀)



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