2017年11月4日土曜日

私とリフレクション

私とリフレクション

 

 現在、私の勤める学校は離島の小さな学校です。職場の構成も、期限付きや20代~30代が多くを占めます。私の年齢でも中堅です。赴任して2年目の今年度は、分掌の部長を務めたり、学校で中心になって活動する機会が増えました。私にとっては初めての経験です。ゆえに、職場の中で自分の在り方や同僚への関わり方について悩んだり、考えることがたくさんありました。

 

①保体部の部長として、

分掌部長は部の責任者です。私は、「自分だけがやるのではなく、先生方が動けるように準備をしっかりしよう。」「他の部員の仕事にも目を向けて一緒に考えたり、やっていこう。」という思いのもと努めてきました。今思うとかなり力んでいたように思います。実際やってみると、しっかり提案したつもりだけど、先生方にうまく伝わらずうまく事が運ばないことがありました。結局自分がやってしまい、膨大な仕事を抱え、退勤が遅くなってしまって疲弊してしまうこともありました。一番気を遣ったのは、先輩の先生にお願いすることでした。年下の自分がどうやってお願いすれば気を悪くしないか、前からいる先生には新しいことをお願いする時に、これまでの学校の風土を壊してしまうことにはならないかと思い、かなり気をつかっていました。その結果、周りの先生方から心配され、後輩からも気を遣われ「何かやることありませんか。」と…。

私は分掌部長という肩書きに力み、初めに思い描いていた姿と違うことから焦り、結局自分の首を締めてしまっていたと思います。「結局自分が…」という思いで自分が動いてしまっていました。

提案が上手く通らないことも、もっと分掌内で話し合うことが必要でした。確認が必要なことはしっかり話しておくべきでした。もっと周りの人と対話をし、お願いするところは素直にお願いし、進めていくことが必要だったと思います。分掌部長といっても同じ職員、対話と協同でこれから関わっていこうと思います。

 

②教育実習生の指導教諭として

 9月に2週間、指導教諭として教育実習生を受け持ちました。初めて教壇に立つ学生ということを念頭に置きつつ、実習生がどんな思いをもって臨んでいるのか。どんな先生になりたいのかという「思い」を大切にして務めました。

しかしやってみると、授業の中で、普段私たちが無意識で行っている指導や子どもへの関わり方が実習生にとっては一つ一つが初めて見るもので、こちらが意図的に伝えてあげないと実習生には伝わらないということが分かりました。無意識レベルのものを言語化したり伝えることにはかなり苦労しました。実習生の「思い」を大切にと言いつつ、一緒に授業づくりをしてみましたが、一つ一つを伝えるうちに、結局「私」の授業になっているのではないか。たくさんの時間を費やし、遅くまで残らせてしまい、今から学校の勤務の実態を見せてしまって夢を奪ってしまわないかとさえ感じます。しかし、実習生からは「先生がぼくに寄り添って色々なことを教えてくれたのでとても楽しい実習でした。先生になりたいと改めて思いました。」と残し終わってくれたのは何よりも救いでした。

実習生との関わりから、私は自分の思いが強いと伝えすぎてしまうことが分かりました。

でも、寄り添って共に考えることができたのはよかったと思っています。

 後輩の多い職場。一緒に仕事をしたり、授業づくりを進めていく中で、寄り添い、対話していく中で自分の経験や思いを伝えることができるようになりたいと思いました。

 

 夏に行われたブラッシュサマーセミナーのテーマは「リフレクション」。ワークショップや講師の先生方の話を聞き、リフレクションは「問い続けること」という言葉が心に残り、自分の職場での関わり方や在り方について、問い続けてみました。考えたことや振り返ったこと、次やってみようと思ったことは自分のノートに書き留めておくことにしました。やってみると、私は今までリフレクションということをしてきていなかったと感じます。今回、意識してやってみたことも、もしかしたらまだ到底その域には達していないのかもしれません。しかし、考え続けることはできました。ずっと考えているということは苦しいことだとは思いますがしっかり向き合えるようにしていきたいです。そして子どもとの関わりの中でも、子どもの姿に、自分の指導を見て「問い続けて」いきたいと思います。

 

(田名部 圭一)

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